3月5日(日曜日)は東京マラソン開催日です。陽岳寺のある交差点はマラソンコースのため、首都高速道路をふくめ交通規制が行われます:9時~13時50分(予定)。横断歩道を渡れません。墓参時お気を付けください。
【お知らせ】3月5日(日)涅槃会
- 日時 令和5年3月5日(日)午前11時~17時半
- 備考 事前の申込み不要・入場無料、出入り自由
東京マラソン開催日に、涅槃会(ねはんえ)をおつとめします。涅槃会とはお釈迦さまのご命日2月15日前後に行われる会のこと。令和5年3月5日(日曜日)昼前から夕方まで1日出入り自由の行事です。
その内容は…
- 長野県 金峯山長谷寺 岡澤恭子女史による「涅槃図」の絵解き解説(13:00〜 70分前後)
- 『おえかきネハンズ』体験会(11:30〜、15:00〜 各回60分前後)
- 和風ボードゲーム販促会、おみやげブース
- お抹茶体験、お粥 ほか
仏教のはじまりとなった方、お釈迦さま。彼が亡くなったと聞いて仏、人や動物たちが集まっている図を「涅槃図(ねはんず)」または「涅槃像(ねはんぞう)」といいます。
お釈迦さまのご遺徳をしのび「涅槃図」を本堂にお掛けして、絵解き、つまり解説をいたします。涅槃図の絵解きで有名な、長野県金峯山長谷寺 住職夫人岡澤恭子女史からお話をいただきます。
また「涅槃図」を描いてみるおもちゃ『おえかきネハンズ』体験会(現地受付)。そのほか和風のボードゲームをお求めいただける機会や、お抹茶体験、お粥をいただく機会もございます。お参りください。
長野県 金峯山長谷寺 岡澤恭子女史による「涅槃図」の絵解き
13:00~「涅槃図(ねはんず)」の絵解きを行います。
トークイベントです。長野県長谷寺の岡澤恭子女史をお招きして、お話しを伺います。とっても楽しみです!
中央にお釈迦さまがお休みになっていて、人や動物たちが取り囲んでいるご様子の仏教美術「涅槃図」。絵解きとは解説です。 解説ですがただこの人物はこうこうでと説明ではない。お釈迦さまの物語に身を委ねてみませんか。
『おえかきネハンズ』体験会
11:30~12:30、15:00~16:00新作お寺ボードゲーム『おえかきネハンズ』体験会を行います。
1.ひとりずつマイネハンズを描いていただく。
2.4人か6人で大きいネハンズを描いていただく。どちらかをしたいなと考えています。
当日受付、参加費無料。参加人数でどちらにするか決めます。
絵解きを聞く前に描いてみる。聞いた後に描いてみる。ぜひ、両方味わっていただきたい。
和風ボードゲーム販促会
11:00~17:30(随時)、和風ボードゲームを遊んでいただいたり、買ったりできるブースがあります。
・natriumlamp games おだんごびんご 他 https://twitter.com/PRAPRAPRA
・あっとわん 神在演宴よろず札 他 https://twitter.com/atwonder4season
・ようがくじ「不二の会(ぷにの会)」 お寺ボードゲーム https://www.puninokai.com
お抹茶体験、お粥
11:00~17:30(随時)、カフェ形式の抹茶体験、お粥をいただくブースがあります。(都度払い)
お抹茶は、武井 宗道さん。
お粥は禅粥でもタッグを組んでいるお粥担当武井加奈子さん。お釈迦さまがお悟りを得る前にいただいたといわれる「乳粥」をご用意中。
おみやげブース
13:00~17:30(随時)、おみやげブースがあります。
・吾妻まいか グッズ https://azma8.com
Twitter @azma_enaga - https://twitter.com/azma_enaga
Instagram @azma_enaga - https://www.instagram.com/azma_enaga/
【コラム】一本の矢
みなさまは鎌倉円覚寺のYouTubeチャンネルをご覧になっていらっしゃいますでしょうか。円覚寺住職 横田南嶺老師は毎日音声だけの動画、つまりラジオを公開しています。
1月31日の内容は『一日のうちでも輪廻する』でした。「業」の話は仏教において大切な内容ですが、取っつきにくく難しい。しかし、かならず触れなければならないことです。
「輪廻転生」というと、「迷いの世界で何度も生まれ変わること」と書かれています。
では、更に岩波書店の『仏教辞典』を調べてみると、原語サムサーラで、「流れる」という意味だそうです。
そこから「さまざまな(生存の)状態をさまよう」ことを意味するようになったのだということです。
そして「生ある者が生死を繰り返すことを指す」のであります。
「輪廻転生」「生死」「生死流転」などとも訳されるのです。(動画ページhttps://www.youtube.com/watch?v=kdkFBWz4fHAの概要欄より)
タイトルの『一日のうちでも輪廻する』とはどういうことでしょうか?その答えのひとつは「六道」と横田老師は言うのです。地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上という6つの世界、6つの道を行ったり来たり、どうどうめぐりのままならなさを離れられずに人間は生きている、と。
わたしたち人間は、表情や心持ちが一日のなかで、一分のなかで、ころころと変わっていってしまいます。絶望したり、好きなものに執着して欲しがったり、正しくものを考えられなかったり、怒りにさいなまれたり、よこしまな思いがなかったり、こころが静まったり。
感情のアップダウン、気持ちの置き所が動きまわるとつらい。であるからこそ一日のなかで、なるだけ人間のこころを保てるようにしたい。この動き回り、すなわち輪廻から脱することを志さなければならないというのです。考えすぎの負の循環から抜け出すように。
ではどうやって脱するのか。まず「私たち人間はどうどうめぐりのなかに住んでいる」という事実を知り、そうだなと分かっておくことからはじめたいのです。
◆十二因縁:12のステップ
西洋医学は病巣・病因をつきとめて排除します。苦しみのもとをつきとめて取りさる。投薬をしたり手術をしたりします。
じつは仏教も同様です。苦しみのおおもとを滅するための12の条件を挙げています。それを「十二因縁(無明、行、識、名色、六処、触、受、愛、取、有、生、老死)」です。「輪廻」とは、これら12のステップを一日や一瞬のうちに繰り返していることだ、と考えられます。
ひとは独りでは生きていない。生きていくうえで必ずなにかしらの対象との関係性がある。だれかとわたし、なにかとわたし、どこかとわたし。その対象との営みが人間生活であり、人間生活にいる「私」のなかで起きている事実が「輪廻」ではないか。
たとえば、なにかが欲しい、と思う時の私のなかで起きていることを12のステップに分けてみます。
1. 無明:じつは知らないうちに「矢(原因)」がわたしの根っこに突き刺さっている
2. 行:矢が刺さっていると気付かず、ふだんの生活をしながら
3. 識:意識の流れのなかで
4. 名色:「私」ってこういう人間なんだ、こう思ってるんだという自覚があり
5. 六処:色形を見て、音声を聞いて、味わって、匂いをかいで、触れて、思考しているけれども
6. 触:いろいろな物や事に触れるなか、「それ」と出会い
7. 受:「それ」の情報が私の中に入ってきて
8. 愛:「それ」をもっと知りたくなり、傾倒していくと
9. 取:「それ」を手元に置きたくなり、執着していくと
10. 有:「それ」を手元に置いた。欲しいものが、くせになると
11. 生:「「それ」を持つ私」が生まれ、「「それ」を持つ私」こそ本当の私だと思いこみ
12. 老死:時が経ち、だんだん「それ」があって当たり前になる。「「それ」をほしかった私」も「「それ」を持つ私」という自覚もなくなる。そして無明へもどる。
なにもないところに不思議と立ち上がってくる原因「一本の矢」、これを「無明」と仏教では呼びます。自分では気付かない、突き刺さっている矢がある。
なぜ無明の矢がつきささっているのか。業の風(護寺会だよりNo.220)によるものである。
つらさのループから抜け出すには、この事実をよくよく分かることが求められる。加えて、善業を修めていくことをお釈迦さまは勧めるのです。(副住職)
【お知らせ】禅粥、お寺ゲーム部
お寺の本堂でけん玉やボードゲームを遊ぶ会「お寺ゲーム部」再開しています。
また、禅の体験とおかゆをいただく行事「禅粥」を継続しています。今回は写仏です。
◆禅粥:2月20日(月)19~21時
2月20日(月曜日)19~21時、事前申込制。おひとり2500円。今回の禅体験は写仏です。お経をうつすと写経ですが、仏さまの絵を描くと写仏(しゃぶつ)となります。いくたびもお知らせしておりました『おえかきネハンズ』をつかって涅槃図の写仏を体験します。お粥は月変わりです。開催時間変更等はウェブサイトをご覧下さい。(→ www.yougakuji.org/zenkayu )
◆お寺ゲーム部:2月12日(日)13~17時
2月12日(日-曜日)13~17時、出入り自由です。仏さまにご挨拶をしてから、遊びます。17時よりみなさんで般若心経を読経、すこしお話をして解散となります。
- 陽岳寺YouTubeチャンネルを続けています。お仏壇やお写真の前で、一緒に読経できるようご用意しています。月2回オンライン坐禅会も。https://www.youtube.com/@yougakuji
- 市童のらくご[2023年2月16日(木)、3月17日(金)、4月20日(木曜)、5月22日(月曜)、6月16日(金)]開場19時 開演19時半/木戸賃:予約1500円 当日1800円/備考 マスク着用を願います。体調の悪い方はご遠慮ください。開催時間変更等はウェブサイトをご覧ください。(→ www.yougakuji.org/ichido_no_rakugo )