【コラム】しつけ

投稿日:2016年11月3日 更新日:

成長の早い遅いはあるものの、はやく子どもと意思の疎通を取りたいものだと思ってしまうものです。ことばや動作を真似るようになり、こちらが「おいで」と手を広げれば近づいてくるようにもなりました。日々、彼の成長を感じています。
しつけの問題。先日、いけないことはいけないのだ、とマジメな顔で言い聞かせることがありました。今までの彼は理解もできませんから笑って過ごしていましたが、この前のことです、泣いてしまいました。
なぜ泣いたのか。彼自身怒られたと理解したから、というわけではないと思います。いつもと違うこわい親の顔のせいか、雰囲気のせいか。
怒る(感情にまかせて意見を押しつける)と叱る(理性的に説き伝える)には違いがあるといいますが、子どもにとっても、親にとっても、試練です。
子どもにとっての試練とは、自立に必要な力のために、よく遊び、よく学ぶこと。
親にとっての試練とは、子どもを自分の満足をみたすための道具としないよう気をつけること。
叱られても大丈夫だ、と信頼できる大人との関係性をしっかり育むためには、乳児期が肝心だそうです。これから大きくなって、積極的・自主的に興味をもったものへ取り組み、より挑戦できるよう学びを重ねていく。子育てはなるようになるとしても、成人への道のりはまだまだ。そんな遠い道のりも、信頼できる大人として、ぶれない行動をし続けることが一歩一歩となるはずと信じ、親業を続けていこうと思います。

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