私は小学校にて、絵本の読み聞かせのボランティアをしています。ボランティアは在校生・卒業生の親御さんたちです。絵本や紙芝居を読んだり、なぞなぞを出したり、子供たちの元気をいただいています。今回、読み聞かせ用の絵本を探している時に見つけた「お盆にぴったりな絵本」をご紹介します。
◆『オニのサラリーマン じごくの盆やすみ』(富安 陽子 文 / 大島 妙子 絵(福音館書店))
地獄勤めのオニのお父ちゃん大奮闘の絵本。その第三弾です。
オニも雇われ人、サラリーマンでした。今回のテーマはお盆。亡き人々の里帰りにあわせて、冥界は年に一度の大掃除をします。そんななか事件が起きないわけもなく…。
獄卒も月給をもらって働いていた、という人間生活に寄せた設定が面白い。この世への帰省で空っぽになるので掃除をしていた、だなんて極楽・地獄はまるでテーマパーク。お客さんがいない間に、清掃と棚卸し作業。針山地獄をひとつひとつ磨いたり、糞尿地獄をキレイ(?)にしたり。荒唐無稽かつお話としてよく出来ていて感心します。
「オニのサラリーマン」は第四弾までありますので、シリーズものとして長く楽しめます。図書館で借りて、お子さんやお孫さんに読んであげみてください。